解離といっても いろんな意味があります。
人格からの解離
離人感という解離
フリーズという解離
感じることからの解離
複雑というよりは、 ただあまりにも 広く解釈され、定義されている。
解離が悪いものだとはかぎりません。繰り返されるトラウマをすべて記憶して、感情をすべて感じていたら辛すぎます。
逆説的に、解離によって自己の統合感が維持できる。
ジョンブレア博士は「解離は適応的な才能で、病理的な防衛ではない」とも解釈できる、と言う。
しかし問題なのはあらゆることに対してまず解離反応を起こす。
ちょっとした刺激で解離のシステムが暴走してしまう。
感覚がなくなるという意味での解離。
過覚醒状態が長く続くとフリーズ状態に。
心拍数が下がり、頭が働かなくなり、無気力になり、うつっぽくなる。
あと現実感がなくなる。手足が冷たくなる。
ではそんな時、どうすればいいのか?
それにはとにかく動くということが大事。
解離やフリーズが多くみられるクライアントとは「立って、動いて」セラピーをすることも。
ある程度現実味(今ここにいる感覚)がないと、
とりあげているテーマの内容がプロセスされない。
動くことや周りを感じることにより固まった体が少しずつ動き出して覚醒してくる。
この少しでも解離が「溶けた感覚」にマインドフルに気づいてもらう。
過覚醒といっしょで、解離もいきなり出てきて、いきなりはなくならない。個人差もあります。
少しずつ出てくる、少しずつなくなっていく、その「少しの変化」を感じてみましょう。
やはりポイントは「ゆっくり少しずつ」感じる力。
トラウマと身体の関係について著名な
ピーターリバイン博士も「ゆっくりすすめる」ことを言っている。
そして「たまねぎを一皮ずつむいていく感じでゆっくりすすめる」という比喩を使う。
確かに、フリーズするのも感覚が鈍くなるのも意味がある。
その意味のあるものを「除去」するという考えは必要ないと思う。
ただ、感じて、気づくことは大事なのではないでしょうか。
ある意味解離(フリーズ)の反対は「体で感じる」こと。
身体感覚を育てることが「解離」についての対処法。
どのような解離の状態(スタイル)によって出来るワークも違ってきます。
セラピストとの対人関係において解離から解放されると感じます。「今ここで」なにが起こっているのかを一緒に探ることが大事。